河口俊彦『大山康晴の晩節』 史上最強の棋士は誰だろう?という問いに対して、必ず名前があがるのが大山康晴15世名人。 大山の強さは特に逆風のときに発揮された。 この一番でタイトルを失うかも知れないとき、この一番でA級から陥落するかも知れないとき・・・そんなカド番を幾度となく凌いできた。 まさに超人で... 続きをみる
将棋備忘録の新着ブログ記事
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アイザック・アシモフ『銀河帝国興亡史』 アシモフといえば、「ロボット工学の三原則」の提唱者として『はだかの太陽』や『鋼鉄都市』などのロボット・シリーズで有名だが、他に『銀河帝国興亡史』と名付けられたファウンデーション・シリーズがある。私は、子ども時代に表紙に惹かれて「創元推理文庫」で読んで夢中にな... 続きをみる
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糸谷新竜王とハイデッガー 糸谷哲郎新竜王は、小学生の頃に司馬遼太郎を読破し、そしてエラリー・クイーンやアガサ・クリスティ、『館』シリーズの綾辻行人さんや有栖川有栖さんの作品を好んだというミステリファンで、そのあたりの読書遍歴は私と全く同じですね。 若い頃の竜王は、(私の憧れの)京都大学の「ミス... 続きをみる
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飛車角総交換の不思議な世界 初手からの指し手 ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △8八角成 ▲同 銀 △7六飛 ▲7七銀 △7四飛 ▲同 飛 △同 歩 ▲4六角 △8二角 ▲同角成 ... 続きをみる
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果たして終わった戦法なのか? ヒネリ飛車戦法は、かつては「横歩取り」に対して「縦歩取り」と呼ばれた流行戦法だったが、後手が△3四歩を保留するようになってその名は自然消滅、ヒネリ飛車と総称されるようになった。 「先手必勝の戦法があるとすればそれはヒネリ飛車だ。(ヒネリ飛車最強説)」とまで言われたが、... 続きをみる
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石垣島で指されていた△8五飛戦法 △8五飛戦法の大流行で一躍後手の主流戦法となった横歩取り戦法は、ループして30年以上昔の△8四飛+5二玉型に回帰、ただし、△7二銀型が比較的新しい。 と書いているうちに、何やらデジャブに襲われた。 「俺、昔指していた事あるじゃん」 後にアマトップになった蛭川敦君(... 続きをみる
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月のケーキ 星は月を食べちゃった だから三日月 星が月のケーキを食べない日は まん月 月のケーキを半分食べたら 半月 星はくいしんぼう 今日はどれだけ食べたかな ナオ作 母の日に 徒然なるままに 急な休みで長女はテンション高、何度もにらめっこをせがまれる。 おか... 続きをみる
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日本人の好きなのは、演歌と剣玉 クドカンのドラマで、MCのスキャンダルによって穴が開きそうになる番組を八嶋智人が代役を務め、剣玉によって時間を繋ぐ場面があった。 曰く「日本人の好きなのは、演歌と剣玉!」 この剣玉だが、歴史は古く、16世紀にフランスの国王アンリ3世が嗜んだという記録が残っている。 ... 続きをみる
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国の統計調査は56種類ほどあるそうですが、ダブった調査が多い。これは、それぞれの省庁が個別に調査を行うためで、いわゆる「縦割り行政」の弊害ですね。 5年ごとに行われる国勢調査。これもムダの塊という気がします。 調査員から「適当な数字でいいですよ」といわれ、「適当な数字でいいのなら、なんでそんなウ... 続きをみる
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この一年で変化したのは「金の配置」だと思います。「金は引く手好手あり」「金銀は密接していると強い」「金は玉にくっつくべき」などが主流の大局観だったのは過去の話。ポツンと4八金型は当たり前で、バランス重視の駒組み全盛です。さらにはトーチカ破りの井出流6四金、松尾流穴熊を流行させた松尾が角換わりで自... 続きをみる
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▲9六歩.△1四歩の価値は? 角換わり後手番、佐々木勇気七段(当時)のideaが素晴らしい。 △7二金型から△6五歩と仕掛ける佐々木新手(対郷田戦)が研究の俎上に上がったかと思えば、今度は、後手がつまらないと見られていた同型に挑んだ。 相手は、松尾歩八段。 先手が▲9六歩を突いておらず、後手は△1... 続きをみる
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守りの駒は美しい ―残留を決めた三浦九段戦における、美濃囲いの延命策も印象的でしたよね。 菅井「振り飛車の醍醐味でしたよね。自玉を絶対巣に詰まない形にして相手玉に必至をかける。これが理想の勝ち方です。あの将棋では出ませんでしたが、最後に▲1八玉と寄って一手しのぐような手筋を覚えれば、さらに振り飛車... 続きをみる
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横歩取り盛衰記 横歩取り△3三角戦法は、大橋宗英9世名人の「平手相懸定跡集」で紹介されているように相掛かり戦法の一つとして江戸時代からあった。 当時は▲2六飛に△2四歩と受ける指し方だった。 昭和になって「機関銃小僧」梶一郎九段が、▲2六飛に△2二銀と2筋の歩を手持ちにする梶式横歩取り(加藤治... 続きをみる
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矢倉を終わらせた(かもしれない)一局 従来の感覚では無理攻めにしか見えないこの仕掛けが、意外に有力と分かり、居飛車党の矢倉離れが加速した。 そもそも▲7九角として▲2四歩△同歩▲同角△2三歩▲4六角と角で歩交換した方が手得なのに、わざわざ飛車で歩交換したのは、居角のまま据え置いて後手の攻めに備える... 続きをみる
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初手からの指し手 ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △8四飛 ▲2六飛 △2二銀 ▲8七歩 △5二玉 ▲4八銀 △6二銀 ▲5八玉 △5一金 ▲3九金 従来の定跡... 続きをみる
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後手の米長流急戦 NHK杯の船江vs千田戦を見た限り 先手矢倉は厳しい感じ。 図の△7五歩 △6四歩と無難な手を選ばないところが流石、千田翔太。 ▲2四歩△同 歩▲2五歩からの十字飛車の筋が気になるが、 △4四角▲2四歩△2七歩という定番の反撃があり ▲同 飛△2六歩▲2八飛なら△6六角▲同 金△... 続きをみる
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永瀬叡王vs豊島名人(王座戦挑戦者決定戦)。 振り駒で先手を得た永瀬叡王の作戦は、矢倉戦法。 永瀬叡王に序盤の工夫が見られた。 最近では「矢倉」は、「角換わり」に主流の座を譲っていたが、叡王の工夫によって復活するか? 図のように▲5六歩と突いていないのが急戦を警戒した駒組み。 最近は、後手番でも応... 続きをみる
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郷田流▲3七銀⇒超速⇒クロスファイア 里見女流四冠の△5六歩~△5四桂 ゴキゲン中飛車に対して最有力といわれている「超速▲4六銀戦法」。 中でも△4四銀の対抗(対向)形に対して先手が二枚銀を繰り出す形は、「クロスファイア」と名付けられ、ゴキゲン中飛車の強敵だ。 「クロスファイア」の出現によってゴキ... 続きをみる
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令和の角交換振り飛車対策 角交換は嫌った方が負け 「角交換」が、将棋を変えたキイワードである。 大山康晴15世名人の全盛期は、角交換をしないことが暗黙のルールで、遅くとも5手目までには角道を止め、矢倉かノーマル四間にする時代だった。 大山15世名人だけではない、羽生18世名人が、「矢倉にするために... 続きをみる
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トーチカ(ミレニアム)囲い トーチカ囲いが穴熊に対して有効と見られていた。 何といっても居飛車側だけ端攻めする権利があるのがうれしい。 玉が端にいないので反動も少なく、お荷物になりそうな桂馬が自然に活用できる。 振り飛車の立場としては、うまく桂頭を攻める展開になれば優位に立てる。 阿部光vs青嶋 ... 続きをみる
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コロナ禍が世界を覆っている今日の状況を先取りしたような、アルベール・カミュの小説「ペスト」がNHK「100分で名著」で取り上げられ、ベストセラーになっている。 私にとって懐かしい書物だ。 思春期の頃、ドイツ文学のゲーテ、ロシア文学のドストエフスキー、アメリカ文学のサリンジャーなどに夢中になった。と... 続きをみる
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日本人の宗教観は鷹揚だ。 初詣は神社へ行き、結婚式は教会で行い、葬式は仏教だ。 しかし、それは日本だけの価値観。外国は違う。 宗教、特にキリスト教を知らなければ外国人の考えを理解することは難しい。 日本人が宗教の怖さを理解していないのは、合理主義者、織田信長が打ち破ってくれたおかげだ。 イスラム世... 続きをみる
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散文を好む私だが、少年期にある女性の影響で中原中也を知り、いくつかの詩を諳んじる様になった。 甲羅を経た今では断片的にしか思い出せないが、「月夜の晩に、拾ったボタンは どうしてそれが、捨てられようか?」などのフレーズは心にしみる。 ある日、教科書にも載っていた「一つのメルヘン」を何気に思い出そうと... 続きをみる
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角換わり後手番の後手の手待ち戦略の中で、△7二金~△6二金など、わざと2手かけて△6二金型を作るパス作戦が、先後同型をずらす面白い作戦だ。 角換わりでお互いに同型をどこまで続けることができるかだが、下図がひとつの分岐点。 △4四歩と同型を続けるのは、▲4五歩△同歩▲同銀と攻められた時に受け切る自信... 続きをみる
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飛車先保留を生かす▲4五歩位取り 昔の定跡 飛車先保留が将棋の進化だと思われていた時代があった。 ▲2五歩から▲2六歩型そして▲2七歩と時代が進むにつれ飛車先の歩が下がっていった。 矢倉でその潮流がはじまり、やがて角換わりでもその波が押し寄せた。 AIという神が降臨してから矢倉では飛車先保留が否定... 続きをみる
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△5二玉型 玉を深く囲うよりバランス型が良しとされるようになった現代将棋。 その影響からか、玉を深く囲おうとする矢倉戦が激減した。 かつては将棋の純文学と言われ、居飛車の主流戦法だったが、現代では相掛かり・角換わりの二大戦法に後塵を拝するようになった。 しかし、「盤面が狭く感じる」相掛かり・角換わ... 続きをみる
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(2020年4月5日) 日経新聞朝刊を手に取って王座戦の観戦記を見る。 佐藤康光九段対屋敷伸之九段の将棋は、懐かしい戦型だった。 一時は「終わった」と言われた「矢倉戦法」を先手が採用し、引退した加藤一二三九段(愛称ひふみん)が得意とた「棒銀戦法」で後手が対抗。 なぜ矢倉が復活したのか、観戦記に詳し... 続きをみる
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棋士への夢を賭けて 折田祥吾アマがついに棋士編入試験をクリアした。若手棋士を相手に3勝1敗の好成績でのプロ入りは素晴らしい。心から祝福したい。 その三戦目の相手が山本博志四段。山本四段は、折田アマが年齢制限で奨励会を退会した時の三段リーグ最後の相手で、その時は折田アマが勝利している。 山本四段の作... 続きをみる
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▲8八玉型に△6五歩と仕掛けるのが狙いだった 今や角換わりの最新形となった▲6八金と△4二金の対抗形において、先手玉の位置ごとに後手の△6五歩と先手の▲4五桂の仕掛けの是非を調べ、後手はどうパスすべきか、先手はどう対応すべきか考察します。 近年の後手の戦略は、手損して先手が▲8八玉型になるのを待っ... 続きをみる
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△4二玉+6二金型で△6五歩と仕掛ける千田翔太(チダショー)流の新型が、角換わり戦法を席巻した。 この【角換わり旧新対抗】では、新型チダショー流を何とか攻略しようとした、これまでの旧型の歴史を振り返る。 △6五同銀の変化 初手からの指し手 ▲2六歩 △8四歩 ▲7六歩 △3二金 ▲7八金 △8五歩... 続きをみる
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【矢倉 脇システム】広瀬竜王が大逆転で藤井聡太のタイトル初挑戦を阻む
「藤井七段が苦しい将棋を逆転して勝勢になったが、最後に詰将棋の名手らしからぬトン死で王将挑戦を逃した一局。今後の棋士人生で数える穂と背しかないと考えられるトン死が、第一番で発生してしまった」 (三浦九段) 「途中の好防が難解で非常に面白かった。最後は驚きました」 (黒沢五段) 「苦戦の将棋を抜け出... 続きをみる
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【矢倉】▲6六銀型(棋聖戦第1局 渡辺明二冠vs豊島将之棋聖)
【矢倉】第1局 渡辺明二冠 対 豊島将之棋聖 どうやら現時点での最強は、渡辺二冠のようだ。とにかく強い。 と終局近くまで私は、渡辺二冠の勝利を疑わなかった。 矢倉の7七銀を6六に進め、角で飛車先を受けたのが工夫。 先手だけ飛車先を交換して成功したようだが・・・ 飛車先交換の価値が低いの... 続きをみる
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棋界トップを賭した戦い 第90期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負 第4局 豊島将之棋聖 対 渡辺明二冠 初手からの指し手 ▲2六歩△3四歩▲7六歩△4四歩▲4八銀△3二銀▲6八玉△8四歩▲4六歩 △4三銀▲4七銀△3二金▲7八銀△8五歩▲5六銀△5四歩▲5八金右 △6二銀▲7九玉△5三銀▲3六歩△5二... 続きをみる
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山崎流△4一飛 角換わりをされるのは後手としては悪くない。 主導権は先手にあるが、どの変化も決定打がなく、結論は千日手と言われているからだ。 そんな中、第二回電竜戦でGCT電竜が採用した山崎流という指し方が注目されている。 今まで後手が△4四歩と突くのは危険とされていたが、△4一飛と組み合わせで後... 続きをみる
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【ゴキゲン中飛車】超速・先手中飛車・オッサン流から対振り雁木戦法まで
後手中飛車 ゴキ中(超速3七銀) 最近の超速対策として注目されているのは、図の△4二銀型。 廃れた△3二金型 △4二銀の代わりに△3二金として▲7七銀に△5六歩▲同歩△同飛と歩交換する将棋がずっと指されていたが、▲6六銀△5一飛に▲3八飛(▲3五歩△同歩▲3八飛)が最新型。△4二銀に▲3五飛(下... 続きをみる
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【△5四銀】ゴキゲン中飛車で行こう 近藤正和著『ゴキゲン中飛車で行こう』から超急戦の対策を押さえておく。 「私は自分の直感を信じ△5四銀と打った。 格言にもある桂先の銀だし、実戦的に良さそうだからだ。」 近藤正和著『ゴキゲン中飛車で行こう』より 対して真田七段は、2時... 続きをみる
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三間飛車新時代 振り飛車に対するAIの評価が低い。 飛車を戻しなさいと候補手に挙げるくらい評価が低い。 居飛車穴熊に苦しめられた上にこの評価、まさに振り飛車受難の時代だ。 だが、プロでは振り飛車党の新四段も誕生している。 2017年当時で言えば、杉本和陽四段と山本博志四段。 この二人は共に三間飛車... 続きをみる
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広瀬竜王のカド番で迎えた第四局は、後手の6四銀・7三桂型対先手の6七金左・7八玉型となった。 図の局面から△9五歩と攻めたが、だまって△2二玉と入城するのも有力だった。 5筋の歩交換があるため▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲2四歩△同歩▲同角△同角▲同飛△2三歩▲2九飛は△4五銀と桂を取ることができ... 続きをみる
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玉型の変遷 現代相掛かりの玉形は▲5八玉型が多い。 腰掛け銀が主流だった昔は、▲6八玉型や▲6九玉型が多く、升田幸三の「駅馬車定跡」では図のように6九の玉を後から▲5八玉と整形した。 昭和期の相掛かりの名手、自在流・内藤国雄九段は、図のように▲6八玉型に構え、後手に千日手模様で待たれると、▲4八金... 続きをみる
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AI評価値の低い横歩取らせ 天才藤井聡太に上村亘五段は横歩取らせて勝っており、『アエラ』に藤井聡太棋聖の強さの秘密について記事を載せている。 「上村五段が得意にしているのは『後手番の横歩取り』。後手が横歩を取ると将棋AIの評価はガクンと下がるため、この戦法を採用するプロ棋士は現在数名しかいません。... 続きをみる
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上演にあたり大幅カットがあり、作りが浅すぎたため、正当な評価を受けていませんが、本来ならば傑作になるべき作品でした。 コナン映画に怪盗キッドが登場するのは、第3作『世紀末の魔術師』、第8作『銀翼の奇術師』、第10作『探偵たちの鎮魂歌』、第14作『天空の難破船』に続いて5作目ですね。 おまけにキッド... 続きをみる
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夏草や兵どもが夢の跡 出場者の皆さん、大変お疲れ様でした。 現在の代表的なアマ強豪の名前が下に載っている。 元奨励会の名前も多い。 プロ試験受験を表明したアゲアゲさんの名前も目に入る。 写真のように中川慧梧さん(東京都)が、準決勝で小山怜央さん(神奈川県)を、決勝で元奨励会二段の髙橋英晃さん(静岡... 続きをみる
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藤井vs深浦(2010年7月王座戦) 後手の5三の銀が非常に使いにくい形。 かといって先手陣が居角なので、△6四銀とは指しにくい。 ▲6五歩が角筋を通して幸便。 どうして先手がこんな形に組めたのか? そんな疑問を持たれる方は、下の棋譜をご鑑賞ください。 飛車先交換を許しても、左美濃にして居角のまま... 続きをみる
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▲7七角型のRoots 横歩取り中座飛車の最有力の対策とされる▲7七角型のルーツを探る。 大山vs中原 この▲7七角型は、不世出の大名人と言われた大山康晴15世名人が、中原誠八段(後の16世名人)の挑戦を受けた十段戦で披露した横歩取り対策。 ▲7七角型の長所は、▲6八銀と左銀を活用できること。 左... 続きをみる
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新境地の羽生九段 羽生九段と言えば、最新の流行形を極めるイメージだったが、最近は、モデルチェンジを図っているのか、独自の戦法を試みるようになった。 最新の角換わり戦法や矢倉では、飛車先の歩を早めに突くようになり、飛車先を保留する価値は低くなっている。それが、時流に逆らうかのように、飛車先保留を狙い... 続きをみる
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3手目▲2五歩からの角換わりには△6四角が効果的 佐々木大地 四段 vs 三枚堂達也 五段 ▲2六歩△3四歩▲2五歩△3三角▲7六歩というopeningに対して三枚堂達也五段の対策は、図の△6五歩。 次の△6四角が将来の△8五桂からの端攻めを狙って好位置。 飛車先を保留しているのが後手陣の利点。... 続きをみる
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横歩△4五角テラショック定跡 (他横歩取り超急戦定跡)というページに「横歩△4五角戦法」が丸裸に。 素晴らしい研究をぜひご覧ください。 ショック受ける事間違いない。 かつて横歩取り△4五角戦法を流行させた谷川浩二九段が、先手番で横歩取り△4五角戦を挑まれた時に用いた対策がこれ。(対田中魁秀戦) 初... 続きをみる
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青嶋未来著「青嶋の結論」 序 章 相穴熊の特徴 第1章 超速 第1節 駒組み 第2節 △3二飛型 第3節 △4二角型 第4節 ▲8六角型対△6二飛 第5節 ▲8六角型対△4二角 青嶋の結論 第2章 一直線穴熊 第1節 駒組み 第2節 対袖飛車 第3節 7筋交換型 第4節 対△... 続きをみる
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【minor戦法】菜々河流向かい飛車・阪田流向かい飛車・△3三金型三間飛車
菜々河流向かい飛車 バーチャルユーチューバー菜々河れいさんが編み出した『菜々河流向かい飛車』。 阪田流は相手が角交換することが必須条件だが、菜々河流は必ず向かい飛車にできる。 黒田五段は、菜々河れいさんの中の人と交流があり、この戦法を知った。 まず、対千葉戦(朝日杯)で菜々河流を披露したが敗れた。... 続きをみる
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不利取駒【流田義夫氏作】 流田義夫作(平成12年3月号) 詰手順 ▲2五桂 △1四玉 ▲1三金 △同飛 ▲同桂成 △同香 ▲1五飛 △同玉 ▲3七馬 △2六飛 ▲同馬 △同銀成 ▲2七桂 △同成銀 ▲2五飛 △1四玉 ▲2三龍まで17手詰 ▲1三金に対して△同香としますと、後に▲3七馬とした際... 続きをみる
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B2に降級していた畠山鎮七段が一期でB1に復帰した。 中でも中村修九段との一局は、終盤が双方一分将棋の大熱戦だった。 初手からの指し手 ▲7六歩 △8四歩 ▲7八銀 △3四歩 ▲6六歩 △6二銀 ▲5六歩 △5四歩 ▲4八銀 △3二銀 ▲5八金右 △5二金右 ▲6七金 △4四歩 ▲7九角 △3一角... 続きをみる
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左美濃から△7二飛 【藤井vs丸山】 第29期竜王戦1組、藤井九段vs丸山九段より取材。 図の局面は、先手の飛車が窮屈で、自信のない戦い。 実戦は、藤井九段が千日手に逃れたが、先手番としては不満。 【羽生vs山崎】 実は、この戦型は羽生vs山崎(大和証券杯2009年4月5日対局)でも戦われていた。... 続きをみる
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81マスといっても将棋盤ではありません。 今泉浩晃さんが開発したマンダラート(目標達成表)です。
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加古川青流戦第二局(西田拓也 四段 vs井出隼平 四段) 初手からの指し手 ▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △4二玉 ▲6六歩 △6二銀 ▲7八飛 △6四歩 ▲4八玉 △6三銀 ▲3八銀 △3二銀 ▲3九玉 △3一玉 ▲2八玉 △8四歩 ▲6八銀 △5二金右 ▲6七銀 △1四歩 ▲1六歩 △8五歩... 続きをみる
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近藤正和著『ゴキゲン中飛車で行こう』を読んだ。 草創期のアバウトな駒組から、現在の菅井新手△2四歩まで触れた、いわばゴキゲン中飛車の歴史書みたいな本。 押さえておくべき変化をいくつかupしてみる。 図から▲4八銀としたが、△3三角▲同角成△同桂▲2四歩と激しい変化に。 △同歩に▲2三角とするのは△... 続きをみる
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定跡の▲7六飛に△3六歩の仕掛け 打ちにくい▲2六桂 初手からの指し手 ▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △3五歩 ▲7八飛 △3二飛 ▲5八金左 △5二金左 ▲4八玉 △6二玉 ▲7六飛 △3六歩(途中図) ▲同 歩 △8八角成 ▲同 銀 △5五角 ▲7七角 △1九角成 ▲1... 続きをみる
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捨て駒のロジック 詰将棋では駒を捨てることが多い。 捨て駒によってどのような効果が期待できるのか? ①守備駒が移動する→弱体化・無力化(打歩打開の場合は守備駒の強化) →玉の退路封鎖 →質駒になる(質駒づくり) ②玉が移動する →玉を危険地帯へおびき寄せる ③... 続きをみる
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初手は▲3四桂だが、これが上部脱出の抑えとなっている角道を止めて打ちにくい。 しかし、代わりに▲3三金と打っても、△同香なら▲3二金から詰むが、△同金で詰まない。これが第一の罠。 ▲3四桂に△3三玉は、▲2二角と打ってしまうと△2四玉と逃げられて捕まらないが、▲4二銀不成△4三玉(△4四玉は、▲3... 続きをみる
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横歩取り戦法、いや「横歩取らせ戦法」と呼ぶべきか。 「内藤流空中戦法」から進化した「中座流」が、試行錯誤の末、再び「内藤流空中戦法」に回帰した。 その間、先手の方にも「青野流」「勇気流」が出現し、果ては横歩を取らずに▲5八玉とする指し方まで現れた。 しかし、古風な中住まい玉の攻略も簡単ではない。 ... 続きをみる
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初手からの指し手 ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲6八玉 基本図 図で角交換から△2七角が気になるが、▲3八銀△4五角成▲2四飛△2二歩(△2二銀) ▲7五角△7六飛▲... 続きをみる
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ヒネリ飛車風味の△6二玉 森内俊之 九段vs永瀬拓矢 王座(ABEMAトーナメント) 元々振り飛車党だった永瀬王座にとっては、△6二玉型は違和感は少ないかもしれない。 他に振り飛車・居飛車両方指すオールオールラウンダーの黒田堯之五段も△6二玉型を好む。 端攻め 図からの指し手 △9五歩 ▲同 歩 ... 続きをみる
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対久保九段戦 図の△7四歩に▲同銀と取ったのが男前の一手。 対郷田九段戦 第90期ヒューリック杯棋聖戦挑戦者決定戦の将棋。 渡辺二冠は、ここでも銀を引かずに▲2六桂とした。 最善手かどうかはともかく、勢いのある手だ。 対稲葉八段戦 打開が難しい角換わり腰掛け銀でも、ひたすら玉を囲った後、明るく仕掛... 続きをみる
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強烈な自陣角(△8二角)藤森vs佐々木 初手からの指し手 △7三銀のあたりでは、急戦の含みもあったが、△3二飛と相振りに。 佐々木大地四段の振り飛車は珍しいが、藤森哲也五段の穴熊を警戒したか? 四間飛車穴熊党や角交換四間飛車党に有効な作戦。 開始日時:2018/03/15 10:00:00 終了日... 続きをみる