将棋備忘録

殴り書きの備忘録なので、読みづらい点はどうかご容赦を!

【詰将棋】芸術性を鑑賞する

不利取駒【流田義夫氏作】 



流田義夫作(平成12年3月号) 


詰手順
▲2五桂 △1四玉 ▲1三金 △同飛 ▲同桂成 △同香 ▲1五飛 △同玉 ▲3七馬 △2六飛 ▲同馬 △同銀成 ▲2七桂 △同成銀 ▲2五飛 △1四玉 ▲2三龍まで17手詰



▲1三金に対して△同香としますと、後に▲3七馬とした際、玉方の飛車が3三に釘づけになり早く詰みます。


同飛とすることによって飛車を詰方に渡し、すぐに入手して▲3七馬に対して△2六飛と合駒をすることができるようになります。


流石!!


こいなぎさんが感動した13手詰め

こいなぎさんがツィートした詰将棋。
これは感動ものです。


塚田賞短編作品

第32期塚田賞、短編賞受賞作です。
株本正貴 作



44手詰 (偶数手詰!) 

森田銀杏作 詰パラ1984.8月号に掲載 初形「百」の字


コジャレた詰将棋 

【作品1】
詰将棋ノートから。作者不明。初形がオシャレですね。

「形から思ったよりこの問題は解くのに苦労したような」と解き始めますが、やはりなかなか解けません。
「初手は確かあっちの方を動かしたはず」記憶を頼りに何とか解きました。
13手詰です。










<解答>
▲2一金  △1二玉
▲2二金  △同 玉
▲3二飛  △1一玉
▲1二飛成 △同 玉
▲2一角  △1一玉
▲1二歩  △2二玉
▲3二と  まで


【作品2】
難解派の作者ですが、この作品は難しくない構想作です。
オシャレな手順ですね。











<解答(山本民雄氏作5手詰)>
▲1一飛成  △2六玉
▲1三桂不成 △1七玉
▲2一桂成まで


7手詰


ノートにあったものから。
作意は、四手目△同玉でしょうか?私は△3三玉の変化の方が好きです。






<解答(詰パラより)>
▲5一飛 △2二玉 ▲1二角成として
①△同 玉 ▲1一飛成△同 玉 ▲2二金
②△3三玉 ▲2三馬 △4四玉 ▲4五金

谷川浩司「光速の詰将棋」第10問










<谷川浩司「光速の詰将棋」第10問解答>
▲3三銀不成△2三角▲3一角成△同玉▲4一飛△同角▲2二香成まで

中田章道作9手詰 


この人の作品は、いつも解後感抜群です。










<9手詰解答(中田章道作)>
▲1三歩△同玉▲3五角△同歩▲1二飛△同玉▲3四角△1三玉▲2三角成まで
※▲1三歩に△同桂は▲3二飛



▲4三金△同銀▲3四銀成△同香▲5四金△同銀▲5三銀不成△5五玉▲3三馬まで
都詰。


初代大橋宗桂「将棋造物」




草創期の作品だけあって、詰め上がりで駒が余ったりします。
【初代大橋宗桂「将棋造物」 ①】
▲7四桂  △同 歩  ▲7二金  △9二玉
▲8二金  △9三玉  ▲8三金  △同 玉
▲8四銀  △9二玉  ▲9三歩  △同 桂
▲8三銀成 △同 玉  ▲7三成銀 △9二玉
▲8二金 まで17手詰


【初代大橋宗桂「将棋造物」 ②】
▲2二飛  △3二飛  ▲4三金  △5一玉
▲5二金打 △同 飛  ▲同飛成 まで7手詰
(将棋草創期の作品なので、駒余りは容認されています。)


【初代大橋宗桂「将棋造物」 ③】
▲6二馬  △8二玉  ▲7二金  △9二玉
▲9三銀  △同 桂  ▲8三香成 △同 玉
▲7三馬  △9二玉  ▲8二金 まで11手詰
(将棋草創期の作品なので、駒余りは容認されています。)

第11回詰将棋選手権で若島正さんが頂点に

若島正さん、優勝おめでとうございます。
若島さんは、ずっと詰将棋解答選手権実行委員長をされていて参加できませんでしたが、今回は、柳田明さん(全日本詰将棋連盟会長)に実行委員長を譲っての参加で、実力を見せました。
プロでは、「スーパーあつし君」こと宮田敦史六段の3位が最高でした。
行方(45位)、久保(46位)、広瀬(4位)といったA級棋士も参加しています。
女流棋士では上田初美プロが59位、山根ことみプロが71位、中村真梨花プロが79位でした。
「プロがアマに負けるなんて」と思うかもしれませんが、アマチュアは、盤駒を操作しながら考えることが許されています。


どうしても解けなかった5手詰の話

若島正・詰将棋解答選手権実行委員長からのメッセージです。


 詰将棋にはまったきっかけは、今でも思い出せる。初めて『詰将棋パラダイス』という雑誌を手にした、その昭和40年9月号(つまり今から40年以上も前のことです)に載っていた酒井克彦さんの5手詰が、どうしても解けなかったのだ。

(詰将棋パラダイス昭和40年9月号・酒井克彦作)


 解答応募の期間は1カ月あり、そのあいだにありとあらゆる手をためしてみたつもりだったが、どうやっても詰まない。図面が間違っているんじゃないか、とまで思った。そして、この順は詰まないとわかっていながら、「47桂、45玉、23馬、同馬、35金まで5手詰」とハガキに鉛筆で書いて出したときの、あのくやしさ! そして結果発表を見てみたら、まったく読みになかったとんでもない絶妙手で、たしかに詰んでいると知ったときの、あの驚き! たった5手詰でこんなに難しいんだから、詰将棋というのはどれだけ奥が深い世界なんだろうか……と、茫然としたものだった。
 この5手詰、正解は書かないでおくので、自分の力で解いてみてほしい。そして、そのすばらしさに感嘆してほしい。
 わたしが酒井克彦さんの5手詰で身をもって体験したセンス・オブ・ワンダーを、解答選手権の初級戦に参加する方たちにも味わってもらいたい、そう切に思いながら、初級戦の準備をすすめている。一人でも多くの方々の参加をお待ちしています。



人間心理の陥穽


これもこいなぎさんのツィートより。
▲3二竜△1三玉▲1一飛成も▲3二飛成△1三玉▲1一竜も同じだし・・・翌日、初手が見えて解決。
二枚飛車というと並べて二段ロケットで使いたいと思ってしまう。
4一を竜にしているのが巧い。