将棋備忘録

殴り書きの備忘録なので、読みづらい点はどうかご容赦を!

【藤井矢倉】

屋敷流藤井矢倉

開始日時:2017-02-12T16:00:00.000Z
棋戦:棋聖戦
戦型:矢倉
2017-02-14:10:53
2017-02-15:13:20
2017-02-16:22:20
2017-02-13:23:41
先手:屋敷伸之 九段
後手:佐々木勇気 五段
場所:東京・将棋会館
持ち時間:3時間
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀
▲2六歩 △4二銀 ▲2五歩 △3三銀 ▲3八銀 △5四歩
▲3六歩 △5二金右 ▲3七銀 △4四歩 ▲5六歩 △4三金
▲7九角 △3二金 ▲6八玉 △4一玉 ▲7八玉 △3一角
▲5八金右 △7四歩 ▲6六歩 △6四角 ▲6七金 △3一玉
▲4六角 △5三銀 ▲6八金上 △2二玉 ▲1六歩 △6二飛
▲2六銀 △7三桂 ▲3五歩 △同 歩 ▲同 銀 △3四歩
▲2六銀 △4五歩 ▲3七角 △4四銀右 ▲9六歩 △9四歩
▲2四歩 △同 銀 ▲1五銀 △同 銀 ▲同 歩 △5五歩
▲同 歩 △3六銀 ▲2六角 △9二飛 ▲3七歩 △4七銀成
▲8三銀 △9三飛 ▲7四銀成 △8五桂 ▲6四成銀 △同 歩
▲7一角 △3五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲3五角 △同 銀
▲同角成 △7七桂成 ▲同 玉 △3四銀 ▲2四馬 △2三歩
▲5一馬 △3九角 ▲2六飛 △3五銀打 ▲5六飛 △4六成銀
▲5八飛 △4七成銀 ▲1八飛 △6五歩 ▲4八歩 △同角成
▲同 飛 △同成銀 ▲4一銀 △3一歩 ▲3二銀成 △同 歩
▲4二歩 △5三飛 ▲6二馬 △4二金 ▲5三馬 △同 金
▲4一飛 △4三金 ▲4四歩 △同 銀 ▲4二金 △7九飛
▲8八玉 △2九飛成 ▲3一飛成 △3三玉 ▲3六桂
まで113手で先手の勝ち

藤井七段が千田七段の藤井矢倉を叩き潰す。

「脇システム」という角銀対抗の矢倉が流行し、それを振り飛車党の藤井猛九段が片矢倉と組み合わせて「藤井矢倉」に進化させた頃、藤井七段は何歳だったのだろうか?
私には遠い昔の出来事に思える。
というのも、得意とする「脇システム」を引っ提げてAIに挑んだ三浦九段が、GPS新手に完膚なきまでに敗れ、トップ棋士でもcomputerに及ばないのかと驚いてから、黒船来航に似た大きな時代のうねりがあったからだ。
現代ではcomputerと競うことは、自動車と100m走を競うくらい馬鹿げたことにしか思えない。
AIの繰り出す新手法によって最も被害を被ったのが矢倉戦法。
「矢倉は終わった」とまで言われたのはごく最近のこと。


今日、久しぶりにオールドファッションの相矢倉を見た。
現代風の藤井矢倉に組む千田七段に対し、藤井七段は昔風の矢倉を選択。
computerが勧めない陣形をあえて選択したのは、AIを越えようという意思の表れか?

図からの指し手
△4六角 ▲同 歩 △4七角 ▲1五歩 

図からの指し手
△同 歩 ▲同 銀 △同 香 ▲同 香 △3六角成 ▲1一香成 △1六歩 ▲1二角 △1七歩成 ▲3八飛 △4七馬 ▲3七飛 △同 馬 ▲2一角成 △4一玉 ▲3七桂 


手順中△4七馬に▲3七飛は、並べていても指がしなる好調さ。
端攻めが藤井矢倉の弱点を衝いている。
それにしてもプロ同士がこんな一直線の変化に飛び込むのは珍しい。
通常は、不利な方が曲線的な変化に持ち込もうとするからだ。
千田七段の誤算がどこにあったか不明。
もしかすると1筋の端歩の突き合いが軽率だったかも。


矢倉は、独特の感性が必要な戦型だと、改めて認識した。




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