将棋備忘録

殴り書きの備忘録なので、読みづらい点はどうかご容赦を!

【横歩取り】△6二玉型

ヒネリ飛車風味の△6二玉


森内俊之 九段vs永瀬拓矢 王座(ABEMAトーナメント)

元々振り飛車党だった永瀬王座にとっては、△6二玉型は違和感は少ないかもしれない。
他に振り飛車・居飛車両方指すオールオールラウンダーの黒田堯之五段も△6二玉型を好む。

端攻め

図からの指し手
△9五歩 ▲同 歩 △9七歩 ▲同 香 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △7六飛 ▲7七金 △3六飛
▲3七銀 △3四飛 ▲4六銀 △9八歩 ▲6六歩 △2四飛
▲2五歩 △8四飛 ▲7八銀 △4四歩 ▲7六金 △3四銀
▲3五歩 △4三銀 ▲8六歩 △4五歩 ▲8五歩 △7四飛
▲7五歩 △4六歩 ▲7四歩 △4七歩成 ▲7三歩成 △同 銀
▲8四歩 △8二歩 ▲2四歩 △2二歩 ▲2七飛 △5五角
▲2三歩成 △同 歩 ▲7四歩 △同 銀 ▲7五歩 △8五銀打
▲6七銀 △7六銀 ▲同 銀 △8六金 ▲7七銀 △7六金
▲同 銀 △8五銀打 ▲6七銀 △7五銀 ▲6五金 △1九角成
▲7五金 △8六銀 ▲6五歩 △7五銀 ▲1一角成 △4六馬
▲5八銀打 △3六金 ▲7九香 △7一香 ▲8三歩成 △2七金
▲8二と △5八と ▲同 金 △8二馬 ▲4四歩 △5二銀
▲2一馬 △8八飛 ▲7八銀 △7七歩 ▲同 玉 △5五馬
▲6八玉 △7七歩 ▲同 桂 △7六歩 ▲5九玉 △7七歩成
▲同 銀 △4七桂
まで122手で後手の勝ち


2筋逆襲

羽生九段vs永瀬叡王(第60期王位戦挑戦者決定リーグ白組プレーオフ) 
序盤、羽生九段が飛車を引かず▲5八玉と青野流を見せたが、永瀬叡王の△8二飛を見て▲3六飛と通常形に戻した。

後に△8四飛と手損するようでは永瀬叡王が失敗したようだが、ソフトの形勢判断は、わずかに永瀬にプラス。横歩取り△6二玉型の優秀性に驚いた。
下図の局面を迎えると、何やらデジャヴが・・・

そう、羽生善治が佐藤天彦名人(当時)に敗れた2018年度名人戦第5局の将棋によく似ているのだ。

名人戦では、図の▲3五歩が悪く、桂頭のキズが残り苦戦した。
調べてみると、名人戦では▲4六角から▲2四歩としたのに対し、今度は▲4六角から▲2三歩と一路上に歩を垂らしている。名人戦でもこれが最善手だったようだ。
そして△4四歩の角いじめに対しては、落ち着いて▲5六歩と対応。
当然のことだが、名人戦の轍は決して踏まない。


図から△2三飛▲2四歩△2一飛▲2六飛と進行。
そこから永瀬叡王は、△4五桂としたが、らしからぬ短気。
△2五歩▲2九飛△3五歩▲同歩△4三銀と桂頭にキズをつければ、▲3四歩△同銀▲3六歩△3五歩▲同歩△4三銀と千日手が予想された。


この将棋に勝利した羽生九段は、通算1434勝となって大山15世名人の記録を抜き、単独トップに。
おめでとうございます。