後手の有力な作戦 佐々木大地vs伊藤匠(王位戦) 藤井聡太七冠と同世代の伊藤匠六段が、竜王戦挑戦を決めた。 やっと背中に手が届いた思いだろう。 この二人は、小学生名人戦で、ともに頂点を掴みそこなった過去を持つ。 ここで紹介するのは、2022年2月対局の佐々木大地対伊藤匠(王位戦)。 佐々木大地六段... 続きをみる
藤井聡太のブログ記事
藤井聡太(ムラゴンブログ全体)-
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受けに自信を持つことの大切さ 若いという字は苦いという字に似ている。 私の将棋は本で覚えた将棋なので、強引な攻めを受け止めるのを苦手にしていた。 そのため、苦い敗戦を幾度となく経験した。 相手はアマ強豪のN森氏(高知県)。 上図の攻めは、本には無理筋と書かれていた変化。 私は喜んで△3五銀と取った... 続きをみる
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祝!五冠王 ソウタおめでとう!王将奪取、五冠達成。もちろん最年少記録だ。 異論もあるだろうが、現在藤井聡太を除く棋界のツートップは、豊島将之、渡辺明だろう。 豊島将之に4連勝して竜王位を奪取した藤井聡太四冠は、今度は渡辺明に4連勝して王将位を奪取した。 もはや二番手と1馬身以上の差をつけたように見... 続きをみる
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最年少タイトル獲得(棋聖戦) 屋敷九段の持つ最年少タイトル挑戦の記録を塗り替え、渡辺明棋聖に挑戦。 そして誕生日を3日後に控えた今日。藤井聡太七段が、棋史に新たなページを刻んだ。 初タイトル獲得おめでとうございます。 二冠に(王位戦) 第四局 相掛かり 最年長でタイトル獲得した木村王位に挑戦。 受... 続きをみる
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最強の敵 豊島将之 第91期棋聖戦第二局、ソウタの△3一銀は、棋界を震撼させた。 攻め駒に必要そうな銀を自陣の守りだけに打つのは抵抗がある。 数多のプロ棋士の中で△3一銀が指せるのは唯一人。 「コイツにはかなわない」と、改めてソウタの実力を認めたのだ。 渡辺名人自身も「訳も分からないうちに不利にな... 続きをみる
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相矢倉は終わった 先手に苦労が多い 矢倉の5手目が▲6六歩か▲7七銀かという「矢倉5手目問題」について、以前は▲6八銀のままの方が中央に手厚く後手からの急戦に対応しやすいと考えられていたが、現在は、▲6六歩は6五が争点になって危険なので▲7七銀がほとんどだ。 つまり、お互いが三枚の金銀で囲い合う「... 続きをみる
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永瀬二冠との挑戦者決定戦~初のタイトル挑戦 挑戦者決定戦の相手は、AbemaTV「炎の七番勝負」で唯一人ソウタに勝った「軍曹」永瀬二冠。 永瀬二冠は、以前からVSで、藤井七段の弱点を知っている。 振り駒で先手を得た永瀬二冠は、自分の得意な矢倉戦法でなく、相手の苦手な相掛かり戦法を選択した。 下図と... 続きをみる
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狙いの▲3三歩 塚田vs及川 まず相掛かり▲3七桂型の基本的な狙いから さりげなく▲1六歩と△1四歩を交換するのがポイント。 ▲2四飛と走った時の△1五角を消しながら将来の端攻めを目論んでいる。 先手の塚田泰明九段は、△4四角のラインと横歩取りを防ぐため、▲3五歩と突き捨てて▲3七桂と跳ねた。 相... 続きをみる
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相早繰り銀は後手良しか? 急所の△5五角 早繰り銀から先攻すると、後手から継ぎ歩の反撃があるのは常識だが、簡単ではない。 下図は、▲3五歩△同歩▲同銀と先手が先攻した局面。 図からの指し手 △8六歩 ▲同 歩 △8五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 銀 △5五角 ▲3七歩 △2四銀 ▲同 飛 △2三歩... 続きをみる
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名人戦で現れた青野流 図の△2六歩が目新しい手。 それまで△7六飛(長岡新手)▲7七角を入れてから△2六歩と垂らす順が定跡とされていた。そこから▲3八銀と受けて先手の勝率が良かったが、さらに受けずに▲8四飛でも先手が指せることが発見され、長く後手の課題となっていた。 このタイミングの△2六歩(図)... 続きをみる
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飛車先保留を生かす▲4五歩位取り 昔の定跡 飛車先保留が将棋の進化だと思われていた時代があった。 ▲2五歩から▲2六歩型そして▲2七歩と時代が進むにつれ飛車先の歩が下がっていった。 矢倉でその潮流がはじまり、やがて角換わりでもその波が押し寄せた。 AIという神が降臨してから矢倉では飛車先保留が否定... 続きをみる
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▲8八玉型に△6五歩と仕掛けるのが狙いだった 今や角換わりの最新形となった▲6八金と△4二金の対抗形において、先手玉の位置ごとに後手の△6五歩と先手の▲4五桂の仕掛けの是非を調べ、後手はどうパスすべきか、先手はどう対応すべきか考察します。 近年の後手の戦略は、手損して先手が▲8八玉型になるのを待っ... 続きをみる
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【矢倉 脇システム】広瀬竜王が大逆転で藤井聡太のタイトル初挑戦を阻む
「藤井七段が苦しい将棋を逆転して勝勢になったが、最後に詰将棋の名手らしからぬトン死で王将挑戦を逃した一局。今後の棋士人生で数える穂と背しかないと考えられるトン死が、第一番で発生してしまった」 (三浦九段) 「途中の好防が難解で非常に面白かった。最後は驚きました」 (黒沢五段) 「苦戦の将棋を抜け出... 続きをみる
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三間飛車新時代 振り飛車に対するAIの評価が低い。 飛車を戻しなさいと候補手に挙げるくらい評価が低い。 居飛車穴熊に苦しめられた上にこの評価、まさに振り飛車受難の時代だ。 だが、プロでは振り飛車党の新四段も誕生している。 2017年当時で言えば、杉本和陽四段と山本博志四段。 この二人は共に三間飛車... 続きをみる
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