異様な端角

初手からの指し手
▲２六歩 △１四歩 ▲２五歩 △１三角

いきなり端角は５五竜中飛車を思わせるが、アヒル戦法のプロローグ。
ひと目角頭が危険なのだが、大丈夫なのか？

図からの指し手
▲４八銀 △８四歩 ▲７六歩 △８五歩  ▲７七角 △８四飛
▲６八銀 △７四飛 ▲２六飛 △５二玉 ▲７八金 △４二銀
▲６九玉 △３一金 ▲７九玉 △６二銀 ▲８八玉 △７一金

浮き飛車にして角頭を守り、△７四飛と７六の歩を狙うのが、アヒル戦法の第二段階。
最後にアヒルの足を伸ばしてアヒル戦法の完成。
飛車角の打ち込みに強い陣形を生かし、次に△３五角▲３六飛△３四飛と飛車交換を狙う。
図の局面は、アヒル戦法の狙い通り。先手に工夫が求められる。

対策１.▲５八金右

後々の事を考えて、図のように５筋の歩を金で守るのがpoint。

図からの指し手
△８四歩 ▲７六歩 △８五歩 ▲７七角 △８四飛　　　
▲６六歩 △７四飛 ▲６七金

対策２．▲６八銀

図のように▲６八銀とするのも考えられる。
右銀の自由度が高いのが利点。

図から△７六飛と歩を取れば▲１五歩がある。
△同歩▲同香△１六飛には▲１三香不成で△１九飛成には▲１一香成と攻め合って微差だが先手良し。
仕掛けずに△４二銀なら▲２七銀と鎖鎌銀。
いつでも端攻めがあるので、７六の歩は取れない。
▲３六銀が好形で、玉を囲ってから▲５六歩～▲５五歩と伸ばし、歩越しの飛車を銀で圧迫して十分。
アヒル戦法は角頭のキズが痛い。

先手の低い陣形では金銀や歩が全く前に出ないので、後手の本来悪形である歩越し銀の△７四銀が追えないのである。

先手が例外でくるなら後手も例外で対応する。（こいなぎ）