将棋備忘録

殴り書きの備忘録なので、読みづらい点はどうかご容赦を!

棋譜(プロ)編

中盤編

神の一手(藤井vs羽生)


開始日時:2020/09/22 10:00:00
終了日時:2020/09/22 19:17:00
棋戦:王将戦
消費時間:80▲239△230
戦型:横歩取り
先手:藤井聡太 二冠
後手:羽生善治 九段
場所:東京・将棋会館
持ち時間:4時間
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲5八玉 △4二銀
▲3六歩 △4一玉 ▲3七桂 △2二歩 ▲3八銀 △7二銀
▲9六歩 △8二飛 ▲8四歩 △2三金 ▲3三飛成 △同 桂
▲6六角 △6四歩 ▲7七桂 △3二玉 ▲5六角 △4四歩
▲9五歩 △5四歩 ▲9四歩 △同 歩 ▲9二歩 △同 香
▲9三歩 △同 香 ▲8五桂 △5五歩 ▲同 角 △8四飛
▲8六歩 △3五歩 ▲9三桂不成 △同 桂 ▲4四角 △4八歩
▲同 金 △8六飛 ▲2九香 △8九飛成 ▲2三香成 △同 歩
▲4五桂 △8六桂 ▲5三桂成 △7八桂成 ▲4六歩 △7九龍
▲3四角 △5九龍 ▲4七玉 △5八銀 ▲同 金 △同 龍
▲3七玉 △3六歩 ▲2六玉 △2五香 ▲同 角 △1五金
▲同 玉 △2四金
まで80手で後手の勝ち

ぜひ盤に並べてほしい名局

角換わりはこう攻めろという佐藤天彦名人のお手本。
図から次の一手が鮮烈。


絶妙手▲3六金!

開始日時:2007/06/19 10:00
終了日時:2007/06/20 00:49
棋戦:順位戦
戦型:一手損角換わり
持ち時間:6時間
消費時間:131▲354△359
場所:東京・将棋会館
先手:佐藤紳哉
後手:村山慈明


*棋戦詳細:第66期順位戦C級2組1回戦
* 「佐藤 紳哉五段 」vs「村山 慈明四段 」
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △3二金 ▲7八金 △8八角成
▲同 銀 △4二銀 ▲1六歩 △1四歩 ▲3八銀 △6二銀
▲6八玉 △6四歩 ▲3六歩 △6三銀 ▲3七桂 △5二金
▲4六歩 △4一玉 ▲7九玉 △9四歩 ▲9六歩 △4四歩
▲7七銀 △5四銀 ▲1七香 △3三銀 ▲1八飛 △2四銀
▲4七銀 △3一玉 ▲3八金 △8四歩 ▲5六銀 △4三金右
▲4七金 △2二玉 ▲8八玉 △3三桂 ▲2八飛 △7四歩
▲2五歩 △1三銀 ▲6一角 △8五歩 ▲3五歩 △6二飛
▲8三角成 △3五歩 ▲8四馬 △7二飛 ▲1五歩 △同 歩
▲同 香 △1四歩 ▲5一馬 △7一飛 ▲6二馬 △2一飛
▲5二馬 △4二金寄 ▲同 馬 △同 金 ▲3四歩 △3九角
▲3三歩成 △同 金 ▲3八飛 △1七角成 ▲4五桂 △同 歩
▲同 銀 △同 銀 ▲同 歩 △4三歩 ▲3四歩 △同 金
▲4六桂 △3三金 ▲4二銀 △1五歩 ▲3六金 △同 歩
▲同 飛 △3二金打 ▲3三銀成 △同 金 ▲3四歩 △3五歩
▲3三歩成 △同 玉 ▲3四金 △4二玉 ▲5四桂 △同 歩
▲4四歩 △5三玉 ▲4三歩成 △6三玉 ▲4六飛 △3六歩
▲3五歩 △7三玉 ▲5二と △8三玉 ▲4三飛成 △7三香
▲3二龍 △2二飛 ▲4一龍 △9二銀 ▲8六歩 △9三桂打
▲8五歩 △同 桂 ▲8四歩 △同 玉 ▲8六銀 △5五角
▲6六金 △2八馬 ▲8五銀 △同 玉 ▲7七桂 △8四玉
▲8五金 △9三玉 ▲9五歩 △6五桂 ▲9四金
まで131手で先手の勝ち 

終盤編

あきらめればそこで試合終了(出口vs斎藤慎)

 

叡王戦挑戦者となった出口若武五段と名人戦挑戦者となった斎藤慎太郎八段という好調同士の一局。

飛車を詰まされて先手に猶予はない。

▲3四桂△同金▲2三歩△同金▲4一角と次の▲3二銀に期待。

△2八銀成として▲3二銀に△3三金寄と受けるなら▲2三銀打△1一玉▲1五香△同玉▲2二歩で先手勝ち。

出口五段は△3一桂という受けがあることに気づき、▲4二銀で勝ちと読んだ。

しかし、▲4二銀としても▲3一銀直としても△1一玉と逃げられて詰まない。

一歩あれば詰むのに・・・・

ところが、仮に一歩あったとしても△1二玉(下図)という玉の早逃げがあった。

▲3一銀左と詰めろをかけても△3三金と躱されて▲2三歩には△3二金が詰めろ。
▲2二歩成としても1一の空間があるので詰まない。


ところが、後手も錯覚して△3二歩と受け、勝ちを逃した。

▲4三銀(下図)が▲3二角成からの詰めろ。 

図からの指し手

△8二飛 ▲3二角成 △同 飛
▲同銀成 △同 玉 ▲6二飛 △4二桂 ▲4三歩 △5一銀
▲4二歩成 △同 銀 ▲5三銀 △5一角 ▲4二銀成 △同 角
▲5三銀 △5一銀 ▲4二銀成 △同 銀 ▲5一角 △3一銀打
▲3五桂 △同 金 ▲同 金 △2八銀成 ▲4二角成
まで125手で先手の勝ち


図の局面から△3三金引きとしても▲3五桂で先手勝ち。

実力者同士では珍しい大逆転だった。


村山聖vs青野



終盤は村山(聖)へ聞け!
普通に▲5一成桂と攻め合うのは、△4九と▲4一成桂に△3八竜から先手玉が詰む。
そこで▲6九銀!
銀打は6九でも6七でも7九でも同じだが、6九に打った方が紛れがある。
△4九と▲7八銀△4八銀成▲4九銀に△同成銀だが、△4七成銀と取るのは、▲5一成桂なら△2七金▲同玉△3九角成▲2八金△4九馬▲3八桂△3九銀▲1八飛△5一金で難しいが、▲6七飛が好手で逆転する。



神崎vs小林健

後手は、8一の香が受けに利いているので自陣は詰まないと思っていたが・・・

端の特殊性があって詰む。



富岡vs勝又

先手の端歩突きは「最後のお願い」のつもり。
ここで後手がやらかした。

柏将棋センターでの(石田和雄)一門の研究会にて。

「勇気君、沙恵ちゃん、ちょっとこの問題考えてみて」師匠「ほう、どれどれ」

20秒後、勇気君(小学生名人、9歳)、沙恵ちゃん(同3位、10歳)同時に「できました!」(げっ、はやい)

師匠(もちろん見た瞬間解いて)「うむ。三手目がポイントだな。簡単じゃないか」

          勝又清和『新手ポカ妙手選2003年版』

想像だが、△3八飛▲同銀△同金寄▲1八玉に△1七銀なら▲同桂が王手になるのに気が付いてパニくったか?



片上大輔vs長岡裕也 (順位戦)


図は、投了の局面。
しかし△8四玉▲7五金△9五玉▲8五金△同玉なら王手で後手勝ち。
対局者双方ともそれに気づかなかった。
端の特殊性には注意を払いたい。